マーケティング分野でAI活用を行おうとしたときにオススメなのは、まずスモールスタートで始めてみることです。スモールスタートでないと求める成果にたどり着きにくいと考えます。
本日はなぜAI活用はスモールスタートすべきなのか、3つの理由を紹介します。
AIでは何度も何度も学習を行う
AIは作って終わりではありません。何らかの予測を行うためのAIモデルを開発できたとして、そこがゴールにはなりません。モデルの改良を継続的に行っていき、そのときどきの改良したモデルに対して随時最新データを食べさせていくのが通常の流れです。
また、データを用いても結果が出なかった、ということもありえます。(結果が出なかったという結果が出ることは無駄ではありませんが)
暗中模索で進んでいくしかないのがAI活用であるため、活用したいデータでは成果が得られないかもしれないことも想定して施策に組み込んでいくべきです。
成功すればそれに越したことはありませんが、失敗してもその失敗を次の機会に活かせるようにするためには、スモールスタートで様々なAI活用を行える環境のほうが最終的に大きな取り組みを行うにしろ成果に繋がりやすくなります。
リソースは常に限られている
企業が使えるヒト・モノ・カネのリソースには常に限りがあります。リソースが無限ということはありえません。「戦略とはリソースの配分を決めることである」という有名な言葉が示すように、リソース配分が経営者の腕の見せ所であり、現場の人間は限られた手札で戦うことをいつだって強いられます。
マーケティングにAIを活用しようと思ったときに、使える資源にはどのようなものがあるでしょうか。
- マーケティング部で使える範囲の予算
- 通常業務を維持しながらAI施策を行う人材
- 既存施策を継続しながら新規施策を行うための時間
どれも限られていることがほとんどです。
リソース配分の上限を引き上げることができれば現場としては理想ですが、そういうわけにもいかないものです。ある意味消極的な理由ではありますが、使える手札で成果を出すためには、スモールスタートにせざるを得ない側面があります。
他商品、他部門での展開がしやすい
AIで解決したい課題のことを、ビジネスインパクトと困難さの2軸で考えてみます。ビジネスインパクトがないものを作っても仕方がないので、ビジネスインパクトがあるものを作ることを考えると、スモールスタートのAIと大掛かりなAIではそれぞれ、
スモールスタートのAI:ビジネスインパクトがあり、比較的簡単に実現できるもの
大掛かりなAI:ビジネスインパクトは大きいが、実現までのハードルが大きいもの
となります。
比較的簡単に実現できる点がポイントです。スモールスタートのAIは比較的簡単に実現できるものにせざるを得ませんが、だからこそ他への応用が効きます。時間と予算を使わないIAI活用であれば、他の商品や部署で活用することもできます。
現在はどの企業もAI活用を手探りで進めていかなければならない状況です。そのような状況にあって、小さな成功体験・失敗体験を重ねてその次の活用に活かすことのできるスモールスタートには意味があります。
まとめ
- AIは何度も何度も学習を行う
- リソースは常に限られている
- 他商品・他部門での展開がしやすい
以上、AI活用はスモールスタートがオススメの3つの理由を紹介いたしました。ぜひ社内でAI推進を行う際の参考にしてみてください。