業種別 AI活用でよくあるテーマ

AIを活用する際には何のためにAIを活用して、何をゴールとするのかを事前に設定することが非常に重要です。目的はないけど、とにかくAIで何かやりたい、となってしまうとAI活用は失敗してしまいがちです。

そこで本日は、製造、流通、医療、金融、EC・通販、サービス業の6つの業種別のよくあるAI活用の目的をまとめてみました。AIを考える上での参考にしてみてください。

製造業

不良品検知

不良品を自動検知して業務最適化を行うものです。
工場の生産ラインに流れる製品の画像データ・動画データを元に、良品・不良品を見分けます。不良品検知は以前から行われてきた分野ですが、製品による差が大きいものでは人手に頼らざるを得ないものが多く、作業負荷の大きい業務になっていました。機械学習の活用によって、自動化が進んでいる分野のひとつです。

在庫最適化

倉庫の状況を把握し、発注予測を行うことで在庫不足や余剰在庫を改善するものです。
在庫管理では従業員の知識や経験を元に発注量を決めているところが多くあります。しかし在庫管理には過去の売上や工場の状況だけでなく、製品に関係する需要変動を含めて検討を行う必要があります。AIであれば在庫管理のために必要なデータをすべて活用して予測が行えるので、より正確な在庫管理を行える可能性が高くなり、在庫最適化に繋がります。

小売・流通業

売上予測

在庫を抱える流通業にとって、売上予測の精度は極めて重要です。しかし売上は複数の要因により決定するものであり、誤差の少ない予測を行うことは非常に困難です。そこでAIによって店舗単位での売上予測を行うだけでなく、値下げなどによるキャンペーンによって得られる売上がどれだけあるのか等も予測します。これにより売上最大化に繋がりやすいプロモーションプランニングを実行しやすくなります。

人員配置最適化

高精度やシフト表を自動で作成するものです。
店舗でシフトを作成するときには、繁閑、休日数、曜日等の複数の要素を元にシフト表を作成します。この作業は熟練者が手作業で行うケースが多く、作成に膨大な時間がかかるケースが多く見られます。AIを用いることで様々な制約条件を満たした上で、余剰人員が最小となるシフト表を素早く作成することができ、業務効率化に繋がります。

医療

疾病予測

CTやMRIなどの画像処理装置の医用画像を元に疾病別の発症リスクを予測するものです。
経験豊富な医療従事者でも見逃してしまいがちな病変を発見することができたりと、様々な研究成果が上がっている分野です。特に画像処理については医療製品の進化に伴い、データ量が増加傾向にあるため、読影医に対する診断負荷や与える影響が増えています。AIによる疾病予測は正確性の向上に繋がるだけでなく、医療従事者の働き方改善にも効果を与えるものです。

診療支援

診療録、看護記録、リハ記録等の解析を通じて医療全般に対してAIを活用するものです。自宅で行える予防医学という観点でも役に立ちます。
また最近では新型コロナウィルス感染症への対策として、監視カメラ映像とサーモグラフィ映像を解析して外来患者の熱発者を検出し、感染経路を遮断するといったことも行われています。これもAIによる診療支援であると言えます。

金融業

与信審査

顧客の返済能力や信用度を自動審査し、審査業務における作業効率化と品質向上を行うものです。
時間のかかる審査業務をAIによって高速化させることが期待されています。しかしこの分野においては審査ロジックに透明性が求められるため、ブラックボックスになりがちなニューラルネットワークは普及が進まず、透明性が高いロジスティック回帰による審査が主流になっています。どう説明力を担保するのかが課題になっており、今までの審査の仕組みの見直しも含めて各社モデルの改良を行っている状況です。

不正取引検知

不正な金融取引のパターンを学習し、不正やリスクの度合いをスコアリングするものです。
金融取引のデジタル化が進み、金融犯罪が複雑化・巧妙化する中で、膨大な情報の中から不正取引や不正取引の予兆を効率的に検知する仕組みが求められています。AIを用いることで、数十億に及ぶデータポイントをミリ秒単位で分析し、人間の目には見えない情報を可視化することができます。人間には行うことができない検知を行うことができるという点でAIによる不正取引検知は大きな意味を持ちます。

EC・通販

レコメンド

顧客1人1人にオススメの商品を自動推奨し、購買率を向上させるものです。
今までの購買データや、顧客の属性情報を元に商品と顧客とのマッチングを行っています。オンラインショップ以外でもニュースサイトやSNSでも、興味を持ちそうな情報をオススメしてくれますが、これもレコメンドエンジンによるものです。

施策最適化

web広告を行う上での広告クリエイティブや予算配分を最適化し、利益に繋がる広告を可視化するものです。web広告以外でもMarketing Automationを活用したメールマーケティングで使用する各種キャンペーン告知を誰に行うのか?といって視点でも活用できます。

サービス業

購入予測

購入しそうな見込み客を予測し、先回りしたアプローチを実施することで購入率を上げるものです。
値引きによって購入する顧客を予測し、予測した顧客に対してのみ値引きキャンペーンを行うことで、値引き原資を圧縮しつつ、売上を最大化させる、といった活用も可能です。

接客支援

顧客体験に関するAIで購買に至るまでの支援を行うものです。
商品をカゴに入れるだけで自動的に会計できるような無人レジや、混雑状況を予測してアプリで通知を行う仕組みといったオフラインのAI活用もありますし、webサービスで見られるようなチャットボットのような仕組みもあります。チャットボットでは自然言語処理を活用し、ナチュラルな会話ができるものも増えており、日中にカスタマーセンターに電話しなければ問題が解決できない、といった消費者の課題解決に繋がるものです。

まとめ

ここで紹介した業種別のAI活用は、AIでできることのほんの一部です。また業種別に紹介しましたが、たとえば「売上予測」は小売・流通業以外でも当然活用できるものですし、AI活用の幅は非常に広いと言えます。

AI活用の目的は、「売上向上」「生産性向上」「コスト削減」「品質向上」「リスク低減」の5つに大きく分類することができます。自社のAI活用を考えるきっかけにしていただければ幸いです。

 

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