AIのPOC(概念実証)について

こんにちは。本日は、実際にいくつか行なったProof Of Conceptについて、お話します。少々、生々しい話と申しますか、ぎりぎりの範囲で、当社のノウハウをお伝えまします。

 お客様の課題を解決させるために、AIを活用して何ができるか。これをどのようにプレゼンしてお客様にご理解頂くかにつきましては、前回、申し上げました。次に、お客様が保持されているビッグデータが、その課題で解決できるかどうか、ビッグデータの中身を精査させて頂きます。

【前処理(データクレンジング)】

 どのような属性の顧客が、何の商品やどこの店舗で、どの程度の金額を購入しているのかなど、AIや機械学習を使わずとも、既存の統計手法(平均値、標準偏差、最大値・最小値など)で、できる限り調べるようにします。そこで、この企業の顧客は、こんな感じなんだとおよその検討をつけることができます。

 その際、例えば、英語表記とカタカナ表記の二重表記があるものの一つ商品や店舗がある場合などが発見できることが多く、そのような場合は、修正してしまいます。何十万の数の商品数や店舗数や、さらには、1分おきの購買履歴のタイムスタンプにつきましては、その数だけの項目(カラム)を学習させるのか、そうではなく、ある程度カテゴリーに分けた方がいいのかについては、精査します。例えば、年間に1回の購入しかない店舗や商品などのトランザクションが極めて少ない店舗は、人工知能に学習させる上で果たして、役に立つのかどうか(当社は、データのフィルタリングと呼んでいます。)についての閾値を決めます。

 何十万の数の商品数や店舗数による購買履歴をAIに学習させる際、(1)人間レベルで、ある一定のカテゴリーに分けた方がいいのか、(2)上記で申し上げた最低限の正規化はするもののカテゴリーに分けずに、そのまま(カテゴリーを分けず)ディープラーニング(学習方法)を使ったほうが、精度が良いか否かについては、検証してみる必要があります。こればっかりは、データの性質によって違うので何ともいえないのですが、個人的には、新しいデータが更新されるたびにカテゴリーに合わせる作業は、実務的な運用を考えると少しきつい感じがします。よって(2)の方法が汎用的に使えるようにエンジニアにもお願いしております。(2)の精度も高まってきております。

 この前処理は、AIを学習させるには非常に重要なプロセスですね。親が子供に勉強させる際、東京大学とスタンフォード大学へ合格する方法は全く異なります。その問題集(ドリル)や順番で異なってくると思います。そのドリルがAIに投入するデータのようなものなのです。間違ったドリル、間違った手法で学習させても、ゴールにはほど遠いのではないかと思います。

【AIモデルの開発】

 ここで、前処理が完了したら、次に、AIモデルを開発していきます。

AIの手法には、大きく、3つの方法があり、当社はすべてRAWデータで実装済です。(1)教師なし学習:これは、文字通り、教師(答え)が分からない際に、一度、すべてのデータからデータ間同士の近い類似値で同士をまとめてくれるクラスタリング(2)教師あり学習:明確な教師(答え)がある場合に有効。例えば、曲がったきゅうりは出荷するかしないかを画像で認識させる手法です。マーケティングという実務、および学問において、0か1の答えが分かっているのではなく、その答えを探すためのモノであります。ある程度、グループ分けをしてから、戦略的にどのグループをターゲットにするかといった活用法があります。最後に(3)強化学習です。これは、実ビジネスにおける業務プロセスの中で、エージェント機能がある場合に効果を発揮します。例えば、ある人が、手動で、発注の指示、順番の指示、在庫の管理を行なっているとします。そのある人がエージェントと見立てて、その行動の価値が最大化にある、つまり答えが合っていれば報酬をあげるという仕組みです。この強化学習の難しいのは、この報酬の設定方法ですね。単純に一番良い答えを求めようとすると、無難な(例えば、平均値のような値)答えを出してきます。ゲーム理論を組み入れて、どこまでいくとゲームオーバーと言った閾値を決めます。

【AIモデルの開発を短縮】

 いずれにしても、お客様の課題に対して、前処理を行なったデータセットをどのAIモデルに適しているかというのを考えながら、AI設計が重要です。この設計段階のプロセスをなるべく短くするために、当社はPOCで開発したAIモデルをプラットフォーム上に搭載することで、AIで検証することのコストを下げて、誰にでも簡単に使えることをコンセプトにして開発している。POCがオーダーメイドのスーツを仕立てるのであれば、仕立てたスーツを汎用的に着てもらうイメージです。もちろん、汎用的なスーツには、実現されたい内容など少々の制限はあるかもしれませんが、まずは、自社のビッグデータでお試し頂きたいと願っております。

 

マーケターの方向けの、マーケティングにAI活用が進まない3つの理由とその解決策についてまとめた資料を無料で配布しています。

お気軽にダウンロードしてみてください。

>無料でDLする<

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です