こんにちは。
やまたかです。
企業向けにAIビジネスを行っていると、様々な課題に直面します。
ここでいう課題とは、サービス提供側である当社の課題もありますし、クライアントである導入企業側の課題もあります。
当社の課題は当社で乗り越えないとクライアントへの価値提供につながらない為何としてでも超えて行かなければなりません。
一方、導入企業側で発生する課題について、当社は解決の為のサポートは出来ても実際には導入企業側で対応いただかなければならないケースがほとんどだったりします。そして、この課題の解消が上手く進まないことにより、結果的に当社が価値を提供できなかった例が数多あります。
本日は、そういった障壁となった事案を紹介したいと思います。
AIビジネスにおいて解決すべき課題
当社が提案をさせていただく際、大抵は所管となる部署がありその部署のどなたかが『担当者』として当社の窓口となっていただきます。実際にプロジェクトの検討段階になると、基本的にはこの窓口である担当者様とのやり取りすることになります。
以下に挙げる3つのケースは、ご担当者様とのやり取りにおいて発生する問題です。
■CASE1 解決すべき課題が不明確
AIというワードが注目され始めて数年経過しました。それに加えて現在はDXという言葉も多用されている為、企業におけるデジタルシフトの意欲はかなり旺盛です。
そんな中で、当社に提案の機会を頂ける場合に比較的多く見られるのが
「AIで何をやろうかまでは決まってなんだけどね」
というやつです。中には本当に何も決まっていな事案もありますが、多くの場合は「沢山ある課題の中の中で、どれを優先的に取り組むかが決まっていない」というものです。
当社のようなサービス提供側は、導入企業がハッピーになるような提案をするべきなのですが、テーマそのものが定まっていな場合には、その責任を十分に果たせないケースが少なくないです。
そして、この状態の企業様に提案をさせていただいた際の結末は
「何から取り組むか社内で優先順位を検討します。」
というものだったりします。
これでは、せっかく時間を頂いたのに提案前とほとんど変わっていません。
解決すべき課題を明らかにすることは、導入企業側の生産性の意味でも大変重要であると思われます。
■CASE2 目標が不明確
取り組むべき課題が明らかになった次には、その課題が「どういう状態になっている」ことが望ましいかを定義することが重要です。目標の明確化ですね。
企業側もサービス提供側も多くのリソースを投下して取り組んだにも関わらず、目標が不明確であったために、正しく検証できなくて終了したPoCが以前は散見されました。具体的な数値を設定できなかったとしても、
- 現状のやり方より少しでもプラスになれば良い
- 数値そのものが不十分でも、改善できる余地が明確であれば良い
など、比較的緩い「状態の定義」であっても設定することが重要であり、これがあるだけでも取り組みそのものの是非を問うことが出来るので、必ず設定することが望ましいです。
■CASE3 データに関するコミュニケーションロス
AIで何かを解決すべくプロジェクトをスタートさせると、必ず必要になってくるのが『データに関するやり取り』です。これには
- 支給いただいたデータに関する質問
- 追加で支給いただきたいデータ
- データそのものへの質問
などがあります。
取り組んだプロジェクト成功の為に、サービス提供企業は様々な質問をさせていただきますが、必ずしも窓口担当者様がデータの中身を掌握されているとは限りません。
その場合は、窓口担当者様が導入企業の然るべき部門と調整をしていただきご回答をもらうのですが、これがスムーズに行かなかったりすると、プロジェクトが停滞することもあります。
こういった場合に備えて、必要あればデータ所管部門もプロジェクトに入っていただく方が結果的にはスムーズに行く場合が多いです。
AIの利活用は導入企業の中でも比較的大きなテーマとなる場合がほとんどです。
大きなテーマだからこそ、超えるべき障壁も出てくるかと思いますが、その窓口担当者となりえるような方がいれば、上記に留意頂くとプロジェクト成功がより近づくのではないでしょうか?