女性エンジニアを増やそうとしても失敗する生物学的な理由

エンジニアには圧倒的に男性が多い。

エンジニアからするとむさくるしい職場よりは女性がいたほうが楽しいし、経営者にとっても女性に優しい職場であることをアピールできることは会社のブランディングに繋がる。

だが現実問題として女性の比率は少ない。
これには単一の理由ではなく複数の理由があると思われる。

・職場環境に対するイメージ
・エンジニアには向いていないという先入観
・ロールモデルとなる人が少ない
・エンジニアはオタクっぽいというイメージ
・男女で適応拡散度の違いによる認知・行動・価値観に違いがあるから

ここではその中でも生物学的な理由である最後の項目に着目してみる。

コンピュータサイエンスのイメージ

先日Twitterで面白いtweetがあった。

多くの人が想像しているプログラミングと現実のプログラミングを比較したものだ。映画や漫画のイメージからサイバー感のある空間でPCをカタカタ叩く姿はどんな人も多かれ少なかれ想像できると思う。

こういった理想像に憧れるのは圧倒的に男性が多い。これがエンジニアに女性が少ない(もしくは男性が多い)ひとつの理由だと思われる。

メカニカルなものが好きな人には男性のほうが多い。これは実はジェンダーによる社会化の産物ではなく、男女別に遺伝子に刻まれている生物学的な理由の影響が大きいのだ。

生後1日の男の子もメカが好き

ケンブリッジ大学の心理学者のサイモン・バロン=コーエンらが行った面白い実験がある。
生後1日の新生児を対象にした実験で、新生児102人(男児44人、女児58人。ただし新生児の性別は、実験が終了するまで実験スタッフには教えられない)に、女性の顔と機械仕掛けのモービルの写真を同時に見せ、新生児の表情をビデオ撮影し、どちらに注意を向けるかを調べたものだ。

この実験では、男児はモービルを見たがり、平均してモービルを見ている時間が長く、女児は人間の顔に興味を示し、顔写真を見つめる時間が長いという結果が得られた。

わずか24時間でジェンダーの社会化(たとえば男は男らしく、女は女らしくと教育されることなど)が行われることはどう考えてもないので、これは純粋に生物学的な男女の性差であると言える。

ちなみにこの手の実験は(正確な実験内容は異なるが)、サルに対しても行われており、サルでも雄と雌で好みに差があることがわかっている。
このように行動、認知、価値観、好みの男女差はかなりの程度生まれつきのものであり、文化の壁どころか、生物種の壁すら超えた普遍性を持っている。

脳の2つのタイプ

比較的よく聞かれる言葉に、男性脳・女性脳という言葉がある。生物学的にはタイプS脳、タイプE脳と呼ばれる。
男性脳はシステム化に優れており、女性脳は共感能力に優れている。システム化に優れた脳はホモサピエンスの祖先の環境で非常に役に立った。システム化の能力が高い人は、道具や武器の発明・製作が得意であり、また共感能力が低いことで、獲物を探す長い旅の間孤独に耐えることができ、男同士の競争で必要とあれば相手に暴力的、攻撃的な行動に出ることができるからだ。

この傾向は遺伝子に刻み込まれたものであり、ひいてはこれが男性のほうがエンジニアに興味を持つ人の多い理由である。

つまり非常に単純な話で、ロボットアニメが好きな人には男性のほうが多いのと同じ理由で、エンジニアリングに興味を持つ人も男性のほうが多い。

どうすれば女性エンジニアは増える?

ITやテクノロジーはカッコ良い!と言われても、興味を惹かれない女性が多い。
そうではなく、エンジニアのイメージとして、たとえば言語を用いたお仕事、のようなイメージを前面に押し出すことができれば興味を持つ女性は飛躍的に増えるのではないか。

エンジニアの仕事は第二言語を使って仕事をすることに似ている。実際に翻訳家や通訳者には女性も多いので、このアプローチであれば食指を動かしやすいと思う。

まとめ

女性エンジニアが少ないのはエンジニアのイメージが男性ウケするもので、多くの女性にとって興味をそそられないものであるから。
メカニカルなものへの興味を持ちやすい性質は多くの男性に備わった生物学的な性質であり、ジェンダーの社会化によるものではない。
女性エンジニアを増やそうと思ったら、ITやテクノロジーのかっこよさではなく、エンジニアの仕事の女性ウケする一面をもっと押し出したアプローチをするべし。

 

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